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おおいしだものがたり 第百五十六話 惣町(そうまち)大石田11

更新日:2016年3月25日

惣町大石田

7.用水

 安永3年6月、深堀村名主より用地用水について申し入れがあった。今年は日照りが続き用地の3分の1も水かりがなく、干でりになっていると百姓共が申している。ところで先年までは尾花沢堰場へ大石田と井出からも人足を毎年出していたのだが、近年は出していなかった。尾花沢堰守ばかりでは下流は水不足になっているので、明日人足を使わしてくれるように、そうすれば水が流れるようになるだろうという申し入れがあった。
 そこで三太郎方で寄り合いをし、人足を出すこととし尾花沢へ連絡した。新町の善助を才料(さいりょう)として、田持ちの家から人足を差し出した。
 また大樋橋が大破したので普請してはどうかと、深堀村より申し出が来たので、近日中見分すると返事をした。三太郎が見分をし普請することとした。この用水はすず川のようである。
 同年7月には新町長学院より申し出のあった、川普請を4日間行っている。そのため毎日人足10人を使わしている。
 同年8月3日、朧気川の川越えは橋を渡って行っていた。そのために橋の周りの水除けを行うために町方より人足を出し、枠2つほど普請をした。橋は町営であるので、経費は町方で持った。
 またこの頃より、朧気川堰の普請が始まった。上流から水を引いて町内の水路に流していたのである。工事は岩石を掘り切りする仕事であるから、川から多く水を流す普請のようである。道具は鶴はし・古まさかりで、町方で準備する。尾花沢街道の裏通りの川筋は、杭を打ち、土俵を積み込む。杭や芝などは近日中に注文し到着次第仕事にかかる。岩石掘りは5日ほどかかる予定である。
 同月6日、朧気川用水工事の岩石切りは6日より始まり9日に終わった。合計延べ50人かかった。1人前1日に1間半ずつ割り当てた。早い人足は昼前割り当てを終わった場合は、勝手次第ということで帰って良いこととした。この工事を計算すると、75間となるから約135メートルという大変な工事であったことが分かる。
 同年4月、「川通中道」へ年々ちり・あくたを捨てないように申しつけたが、今も守られていない。中道とは当時新町から四日町へかけて道の中央を用水が流れていたのを指すと思われる。もし、心得違いの者がおったら過料を申しつけるとしている。
 またこの頃、乗舩寺の地所内にある町の用水堤の土手が破れ、少々水漏れがするので、両寺で直して置くようにと申しつけておいた。
 同年6月野中沢堤は町の用水として使用しているが町として管理することができないので、今年の春に乗舩寺・浄願寺の両寺で水をためておいて管理するようにと申しておいた。そのため両寺へは、町方より年々年貢を差し出すようにすることとして、六右衛門より申しつけるつもりである。飲み水・洗濯用・防火用として、朧気川・野中沢堤・すず川などから水を引いて利用していたことが分かる。なお、飲み水として上ノ原台地の周辺の端には湧き水が所々あって、松の木管を使って水を引いて利用しているようである。なお、この当時の水道管は松の木管を使っている。


水道管として使われた松の木管

執筆者 清水 助太郎氏

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