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おおいしだものがたり 第六十九話 注目される青竜刀形石器

更新日:2016年3月25日

 今回から3回連続で、最近特に注目されている考古関係資料を紹介します。

 今回は、第1回として、町内来迎寺地内から出土した「青竜刀形石器」と呼ばれるたいへん珍しい石器についてご紹介します。(「大石田町史 上巻」155ページから157ページによる)

 これは、縄文時代の磨製石器の一つで、扁平な半月形の体の一端が伸びて棒状の柄になっています。その形から中国の青竜刀に似ているように見えますが、外反りには刃がなく、縁は厚くて溝があり、柄の近くにこぶ状の突起があります。内反りの縁が刃のように薄くなっていますが、何に使われたかよくわからない石器です。

 来迎寺遺跡出土の青竜刀形石器は、阿部留治氏が池を作った際に発見したもので、一緒に出土した土器から、縄文中期末ごろの石器と考えられます。粘板岩製で、柄の部分が途中で破損し、刃の部分から背中にかけて片側が破損しています。背中部分には、幅が狭く深さの浅い溝が走り、柄に移る部分には小さな突起があります。柄の周辺部や背中には、数多くの細かい擦った痕が見られ、その痕は背中の溝と平行に走っています。寸法は、長さが18.8センチ、柄の最大厚さ5センチ、刀身部の最大の高さは7.5センチ、最大の厚さは2.9センチあります。(保角里志他「来迎寺遺跡出土の青竜刀形石器について」による)

 青竜刀形石器を研究した江坂輝弥氏によると、北海道西南部から東北地方北半分という限られた地域でしか発見されておらず、来迎寺遺跡出土の石器は南限にあたると言われています。

 しかも、青竜刀形石器は、完全な形で残っている例は半分以下で、柄の部分が欠けている物が多く、来迎寺遺跡出土の石器も、やはり柄の部分が折れています。

 一般に、青竜刀形石器は、一つの遺跡から発見されるのは1点のみで、しかもサケやマスのさかのぼった河川沿いの遺跡で発見されており、来迎寺遺跡出土品も、最上川に沿った大規模な遺跡として例外ではなく、今年の1月号で紹介したヒスイ製の大珠(たいじゅ)とともに注目されています。

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