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おおいしだものがたり 第八十二話 洋画家・金山平三画伯と横山の山梨について

更新日:2016年3月25日

 金山平三画伯は、今から84年前の大正12年(1923年)5月に初めて大石田町を訪れました。来訪の目的は、東京美術学校助教授岡田三郎助の紀行文「最上川附近の写生地」(雑誌『中央美術』大正6年5月号に所収)で紹介された大石田町を実際に見聞するためでした。

 岡田画伯は、92年ほど前の大正4年(1915年)の春に大石田町を訪れ、町内を描いた作品を残されました。それ以前には、今から100年ほど前の明治40年(1907年)ごろの夏に、東京美術学校教授黒田清輝画伯、久米桂一郎画伯、岩村透画伯ら3人で大石田町を訪れたことも、この紀行文の中で紹介されています。100年ほど前に黒田画伯らが初めて来町し、それにより岡田画伯が来町、そして、大石田が紹介されたことにより金山画伯が来町したことになります。

 金山画伯は、町内の春景の美しさに魅了され、特に横山の山梨(在来のナシで「地梨(じなし)」ともいう)の花に興味を持ったことが知られています。(飛松實著『金山平三』〈日動出版〉による)

 5月9日(水曜)と10日(木曜)に、テレビ東京系の放送制作会社が、金山画伯の作品と大石田町での暮らしぶりなどを多角的に紹介する番組を撮影しました。撮影の際、「横山地内で山梨の花が咲いている所はないか」ということでしたが、横山本郷、来迎寺、里地内には見られず、黒滝地内で確認することができました。(写真参照)なお、次年子地内には、山梨が10本以上現在でも残されています。ナシの種類を確認したところ、「イワテヤマナシ」(「ミチノクナシ」ともいう)というナシであることがわかりました。(大石田町文化財保護審議会副会長 庄司清裕氏の御教示による)


黒滝地内の山梨(木村善四郎氏所有)

 金山画伯が昭和4年(1929年)に制作した「東北地方の春」という作品が現存しています。制作地は横山の元の寺崎家で、右手に土蔵があり中ごろに女の子が3人、そして中央奥に山梨が描かれています。柴崎幸一氏のお話では、手前左側が「コマツナシ(小松梨ヵ)」、右側奥が「ヨネザワナシ(米沢梨ヵ)」と伝えられ、昭和10年(1935年)に切倒されて今はないということです。このナシは、果実が小さいものの、果実がごく小さい「ヤンナイナシ」ではないことも、柴崎氏は伝えています。

 現在のように大きく立派でみずみずしいナシが普及する前は、堅くて小さな山梨が、特に子どもの嗜好品として重宝されました。金山画伯が好んだ山梨の花も、現在見られる場所は少なくなっており、暮らしに根ざした樹木として大切にしたいものです。

 なお、テレビ東京では金山画伯を紹介する番組「美の巨人たち」を、地上波では首都圏で6月30日(土曜)の午後10時から10時30分に放送(山形県内では放送になりません)します。山形県内では、衛星放送(BS JAPAN)で、7月1日(日曜)午後6時30分から7時まで放送する予定です。

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