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おおいしだものがたり 第五十七話 絵図に記された石仏

 愛宕町地内の乘舩寺と四日町地内の西光寺境内に、「南無阿弥陀佛」と六字名号が刻まれた立派な石仏があります(写真参照)。これは、今から285年以上前の享保4年(1719年)8月15日に建立されたものです。

 この石仏について、「大石田惣町覚書」という史料の中で「四日町出口と新町出口に六字名号が刻まれた石仏を安置しようとした。乘舩寺の当時の住職良智上人(第14世か)の代に大阪へ注文された石塔で、その折りの世話人は、村岡誓願坊と富樫文治の両隠居があたった。この石仏は新町と四日町の村外れに建立の希望であったが、四日町の方は井出道通の柴崎与次兵衛の畑に設置され、新町側は朧気川手前に建立場所がなかったため、やむなく乘舩寺門前に建てた。」と伝えられています。

 両石仏とも寸法がほぼ一致し、正面上部に弥陀三尊(中央上部に阿弥陀如来、向かって右が観音菩薩、左が勢至菩薩)の梵字(種字)があり、その下に「南無阿弥陀佛」と六字名号が刻まれ、その右側に「享保四己亥天 法界施主」とあり、左側に「八月十五日 普潤當町」とあることから、享保4年に大石田町中があまねく阿弥陀如来の慈悲に潤されることを願って建立されたものと考えられます。村外れに、このような石仏を建立することは江戸時代にはよくあり、寺院に参詣せずとも日々お参りすることにより、阿弥陀如来の功徳をいただけることと考えたものでしょうか。

 なお、四日町の西光寺境内にある六字名号の石仏は、明治6年(1873年)3月までは、井出道沿いにあり「無縁佛」と記されていたことがその当時の絵図にあります(写真参照)が、後年、現在地に移ったと伝えられています。


乘舩寺の六字名号が刻まれた石仏
西光寺の六字名号が刻まれた石仏
絵図に記された石仏

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