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おおいしだものがたり 第百三十六話 「最上川舟運の話」 その50.最上川と観光(1)

更新日:2016年3月25日

江戸時代の「最上川舟遊び」

 江戸時代の天明期、当地方の俳諧の指導的立場にあった大石田の俳人只狂(しきょう)の後裔にあたる土屋家に、題名や署名、日付のない紀行文風の古文書が残されている。その古文書に、仮題として「最上川舟遊文」(平塚市 土屋喬氏所蔵)と名付けている。
 それによると、最上川に舟を浮べ、大石田から黒滝に下して、風景を詠む。
 花は盛りに 月は隈なきをのみ 見るものかは
 さらに、川前にてまた景色を堪能しては句を詠む。
 春風に咲残りてや波の華
 こんどは、川前から舟を上流にのぼして、来迎寺では阿弥陀堂の大藤を眺め、今宿へと遊ぶ。鳥の鳴き声を聞いたり、仏殿を拝したりと優雅な一時を過ごす。
 舟運とは別に、一方では江戸時代の昔から最上川と風流を共にしていた時代があって、その舟遊びの様子が窺えて、奥ゆかしさを覚える。

明治時代の「最上三十三観音巡礼」と舟下り

 大石田町には、26番川前観音・27番深堀観音・28番塩ノ沢観音・29番大石田観音の四観音があり、今日でも巡礼の人々がしきりなく訪れている。
 漆山村の大地主半沢久次郎の母キノが、結城長右エ門をお伴につれて、明治27年8月巡礼したときの小遣帳の記録には以下のように記されている。
 八月十三日 二十一番 五十沢
 一、金壱銭 小遣い
 一、金二銭六厘 横山船賃 塩ノ沢より黒滝向川寺
 一、金五銭 御胴着銭
 一、金五銭 黒滝より川前まで船賃
 一、金壱銭 川前にて茶代 深堀より大石田観世音
 一、金壱銭 小遣い
 一、金弐拾四銭 大石田マルカ泊まり
 一、金五銭 同所 按摩
 これを見ると、横山の塩ノ沢観音・黒滝の向川寺・川前観音の巡礼には、舟を使って巡礼したことが分る。
(渡辺信三著『最上三十三観音巡礼記』)
 大石田 横山間は渡舟、塩ノ沢 黒滝間は徒歩、黒滝 川前間は舟、深堀観音・大石田観音を巡り、本町の榎本右衛門(マルカ)旅籠屋で一宿している。旅籠屋では、疲れを癒すために按摩をとっている。


深堀から川前観音を望む

執筆者 小山 義雄氏

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