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おおいしだものがたり 第百五十話 惣町(そうまち)大石田5

更新日:2016年3月25日

惣町大石田

4.(3)目明し

 明和4年正月、町回り秋右衛門が退役の願いをだしたので、町役人が相談の上、代わりの者として清五郎を頼むこととした。彼は身体をこわしているので、でてくることができず代わりに手下の今蔵・久四郎の二人がでてきた。彼らが申すには、最上地方(現在の村山地方等)には、五三会(53の団体のことか)という団体があるが、乞食頭か目明しなどどれがいいのか町役人の希望をききたいというのである。町ではこの前入札箱を回して百姓の意見をきいたら、乞食頭でなく、目明しが望みであるという。すると今蔵らは東根に庄六という者がおるが、彼はいかがなものかという。条件として年20貫文の銭と、彼の住む家がほしいという。そこで町役人が寄り合いをもち、町として住居は関知しないと返事をした。すると銭の他米10俵を要求してきた。これらの条件は町として無理な要求であるとして、色々ともめて手切れになるところだったが、再度両方で考えることにして別れた。この後の記録がないので経過はわからないが、明和5年の記録には目明し庄六のことが書かれているので、和解が成立したのであろう。
 明和5年6月、せんだって目明し庄六が芝居を興行したいという願いにきた。町役人が寄り合いをし、今年は作柄もよいので許可することとした。桟敷は200文・うすべり25文・むしろ15文として庄六に申しわたした。
 明和7年3月、目明し庄六は、今宿村の与十郎を下役として使いたいという願いがきた。当町では、先ほどの寄り合いで乞食頭はやとわないこととしているので、許可できないといった。庄六がいうには、与十郎を目明しにするのではない。庄六が尾花沢の金吉方で尋ねものがあって、時々まいらなければならないので、その留守中しばらくの間与十郎をかわりに回らせたいというのである。このことは内々のことでもあるという。
 同年6月、庄六は月一度ずつ名主方を見回りするよう申しつけているのに、一度もやっていない。その上名主・組頭衆に出会ってもいんぎん無礼である。また年々請け書を提出することになっているのに、これも守られていない。このため仲介人の清五郎と伊吉をよんで、二人を証人として庄六の請け書をとった。この年には、乞食頭与十郎を庄六の手下にすることを許可し、町回りをすることとした。月三度の志しだいという条件でまとまっている。
 ところがこの年に庄六が退役したいと申しでてきた。町役人としては代わりに与十郎をたてようとしたが、先年より乞食頭はたてないときめていた。ところがこの度尾花沢代官領内の寄り合いがあって、乞食頭をたてている村々もあることがわかったので、まずまず当分の間与十郎をたてることとした。彼の仕事は、毎日村内を一度ずつ見回りをすること、乞食が入り込まないようにすること、浪人・侍などや通り一返の乞食などが酒狂い・ねだりがましきことがあったら、取り押さえることとしている。
 同7年、今まで葬式のとき、使者の使用した木綿や敷物は与十郎がもらうこととなっていたが、新法によると両寺(乗舩寺・浄願寺)からもらえなくなった。そこで役人は相談し次のようにした。与十郎には町方より12月に銭2貫文与えること。葬式の諸道具には手を出さぬこと、寺よりくれるもののみもらうこととし清五郎より与十郎へ申しわたした。

執筆者 清水 助太郎氏

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