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おおいしだものがたり 第百四十九話 惣町(そうまち)大石田4

更新日:2016年3月25日

惣町大石田

4.(2)目明し

 (前回の続き)この件についてとりはからいをした清五郎へ褒美として一貫文が与えられた。彼は村目付けという名の役であった。
 安永2年6月には、四日町金十郎の船に積んでおいた紅花が盗まれた。深堀村に船が泊まっていた夜、紅花荷物の内から8袋切りとられていた。早速船主方で内々手を回して調べたら今宿村武助という者が盗人であった。名主半右衛門から今宿村へ手紙をやり、盗人は今宿村の村法によって罰せられた。紅花は楯岡の勘兵衛という者がもっており、これはとりもどした。
 捜索の方法としては目明しなどを頼むこと、または村内での入札による場合もあった。入札とは村民によって推測により、犯人の氏名を書いて入札箱に入れるという方法である。
 同年7月3日二藤部惣兵衛の土蔵に盗みが入った。木綿衣類・銭をとられた。この盗人は町内の者のようであると考えられたが詮議のため町中の人留めをした。ところが惣兵衛の願いにより、人留めは遠慮したいというので二日間で「木戸」を開く事にした。
 約一ヶ月のち、町を回した入札箱を寺院方でもらいうけ、開かずにそのまま火中にした。このわけは、先年四日町の十兵衛が火元で大火事があった。彼が家を建てようとしていたところ、張り紙する者があらわれ、いやがらせをしたので、これを吟味するために入札箱を回したのであった。ところが惣兵衛土蔵にも盗人が入り、この二つが一緒になって名前を書いているので、疑惑の者の名前が大勢でてくることを心配した。そのために寺院方へまかせ焼却処分にしたのである。
 同年8月寄合記によると、町の田畑の作物の盗難がしばしばあったので、その対策として、五人組(現在の隣組のような組織)からは過料(少量の金銭)をとること、盗みの当人は過料の上所払い(村からの追放)にすることである。もしも盗みが見つかってから、申しわけとか、うらみがましいことを言っても、とりもちいないので心得ちがいしないようにと注意している。また少しの作物でも盗まれたならば早速とどけるように、特に秋の取れ入れの時は、朝は浄願寺へのお参りの鐘、夕は暮六つの鐘を聞いたら、気をつけるようにとの合図と心得ること、取り入れが終わったならば入札箱も回す。入札名前が多い場合は吟味するので十分気をつけること、以上のことを小走りから四カ村に触れさせた。
 この年の9月21日から、今年の作物の紛失がなかったので、入札箱は回させなかった。さて目明しのことについては一部触れておいた。もともと目明しは江戸時代、与力・同心の下で罪人を捕える仕事にしたがった者たちである。大石田の場合は現在ある史料によると、
 宝暦期から明和4年 町回秋右衛門
 明和4年より7年まで 目明庄六
 明和7年より安永7年 乞食頭与十郎
 安永7年より寛政期 市兵衛改め与十郎
 文化期より文政期 番人与十郎
 これらの人々を町で雇う場合には新町の清五郎が関わって仲人のような事をしている。しかも彼は手下らしき者をもち、広域の罪人の捜索をおこなっており町での芝居興行にも関わっているが、明確なことはわからない。 (次回につづく)

執筆者 清水 助太郎氏

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