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おおいしだものがたり 第七十話 平安時代の箆(へら)状木製品について

更新日:2016年3月25日

 里地区の東側水田の中に、「水口遺跡」があります。(写真参照)これは、文部科学省の委託で平成17年9月から11月にかけて活断層掘削調査が行われた際に偶然発見された遺跡です。

 水口遺跡は、掘削調査の際に平安時代の土器片(須恵器や赤焼土器)約20点が見つかり、断面観察の結果、住居跡も確認できました。埋め戻す前に、町教育委員会が遺跡の範囲を確認するための試掘を10月21日に実施したところ、土器片とともに、町内では初めてとなる平安時代の箆(へら)状の木製品が出土しました。(写真参照)

 この木製品は、一部折れていますが、目の細かい柾目(まさめ)材を使ってきちんと面取りされています。寸法は、縦5.9センチ(短い方は5.3センチ)、横2.1センチ、厚さ0.3センチで、箆のような形となっています。

 この木製品は、東北地方の年代を測定する手がかりとなる火山灰層「十和田A層」の下から出土していることから、今から1081年前の延喜15年(915年)以前の遺跡である可能性が高く、一緒に出土した土器片の年代とも一致することから、約1100年前の平安時代の木製品であることがわかりました。古代の木製品の出土は県内でも少なく、貴重な考古資料として注目されています。

 住居跡から出土したことから、生活用具として用いられていた可能性が高く、研究者からは「木簡(もっかん)」(板に文字が書かれた手紙)の可能性を指摘する方もいます。しかし、山形県埋蔵文化財センターで、墨の跡が残ってないか赤外線で調べましたが、確認できませんでした。そのため、現時点では、何に使われたものかはっきりわかりません。

 なお、今回紹介した箆状の木製品、前回紹介した青竜刀形石器、そして1月号で紹介したヒスイ製の大珠、次回紹介する予定の黒滝から出土した古銭などを、7月2日(日曜)から8月6日(日曜)まで、大石田町立歴史民俗資料館企画展「町内から出土した考古資料展」で公開・展示する予定です。


水口遺跡(断面)


箆状木製品(右側)

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